2006-12-09

"Web2.0が殺すもの" 宮脇睦 著

おいらは「ペーパーバックス」スタイルの本は結構好きなのだ。
時代の風説を皮肉ったものが多いし、それが的を射てたりするからである。
アル中ハイマーは、こうやってストレスを解消しているのである。
以下に記す[見出し]は本書の構成とは全く関係ない。
酔っ払い気分でまとめたものである。なぜかって、そこに純米酒があるから。

[礼賛]
「gさんは、オープンソースに支えられた検索技術を武器に、データベースをページランクにより付加価値をつけるというビジネスモデルを発掘した。anちゃんは、仮想書店で陳列不可能な多品種を揃えロングテールの恩恵にあずかり、書籍データ、購入履歴をマーケティングレベルにまで引き上げた。」
おお、すばらしい功績ではないか!
Web2.0の大切な概念は「永遠のベータ版」。うまい!座布団一枚!

[戦略]
「名づけ親はティム・オライリー。"Web2.0"はBuzzword(一見専門用語で根拠のない言葉)である。」
Web2.0的企業ほど、そのように定義付けられるのを嫌うのだそうだ。

「Web2.0の覇者と言えるgさんはラリーページとサーゲイブリンの二人の天才によって生み出された究極のフリーライド企業である。ホームページはコンテンツが命であるが見事にタダ乗りに成功した。客の方から勝手にきてもらうプル型の営業形態。そのためのAPIを容易することだけに力を入れる。提供サービスの性質上"情報非公開企業"。"gさん八分"や"AdSense狩り"に遭っても、その理由を公開しない。無料競争は美化される一方で海底ケーブルを引き架線をかけるコストとインフラを担う社会的責任については一切負担しない。」
すばらしい!見事な戦略であると感心してしまうのである。

[メディアについて]
「何か新しいものが生まれると直ぐに叩く一方で"なぜ日本でgさんが生まれないんだ"と言い続ける矛盾した日本のメディア社会がある。とある会合で改革の意見を求められ率直に問題点を指摘し改善策を提示すると、"あなたはここをよく知らないから"と一蹴される。結局その会の和を壊さない程度に改革できるアイデアを所望しているという日本社会の風潮はまだまだあるのだ。」
似たような会議は何度も見てきた。なぜか笑えるのだ。

「米国のメディアがブログに対して危機感を抱くのは、ブロガー自身が情報を取りに動きアイデアを出し、見てもらう努力をしているからである。人真似をよしとしない空気がある。」
こうした国民性の違いも日本ではメディアがまだしばらく安穏としていられるだろう。

[ブログについて]
「キーワードに呼応するRSSを配信しているブログに自動的にトラックバックを張るサイトが登場したり、トラックバックを許可しているブログに一括登録できるサイトができ始めている。ページランクはトラックバックによる投票も公平にカウントする。トラックバックの悪用は検索結果に悪影響を与える。」
ブログを始めて1ヶ月になるが続けるのは難しい。
今もネタ探しで苦悩し、いずれ絶える。
こうして幽霊ブログが生まれ検索精度を下げることに、おいらは貢献するのだ。

[Web2.0の危機。]
「メール返信代行」おお、実際にはメールの返信もできない企業は多いのだと。
おいらもホームページを作りたいという会社にめぐり合ったことがある。手段であるにも関わらず、ITに触れるとすばらしい世界が広がっていると思っている。しかも、担当者はホームページの見方も知らないのだ。すげー連中がいるもんだ。当然この記事も目に触れることができないのである。

「Web2.0が切り捨てようとしている人々は"奥ゆかしい人"が少なくない。そういう人は他人の意見をコピペして自分の意見のように見せない。生半可な知識で発信しない。しかし、Webとはとかく発信し、更新が多い方が有利に働く世界である。」
ガクッ!ろくでもない情報を発信しているおいらは説教されているがごとく落ち込むのである。

「自分の意見をトラックバックでしきりに表明し、他人のブログにコメントで論戦を挑み炎上させ、話題になればgさんにより記録され事実となり歴史となる。そもそも他人のブログを炎上させた経歴を自慢する人が評価されることが異常である。相手のブログを一方的に炎上させるのはテロリスト並の卑劣な行為だ。」
おお!すげー世界だ!おいらは傍観するしかない。

[読み終わって。]
本書は「ウェブ進化論」梅田望夫氏を持ち上げ過ぎだという立場をとる。
「ウェブ進化論」が主流派なら本書が反主流派という位置付けなのか?
おいらは、なんにしてもまず反主流派の立場をとる天邪鬼なのだ。
ちなみにアンチ巨人だ。しかし、アンチ巨人は実は巨人ファンと同じなのかもしれない。
なぜならば、既にWeb2.0にしてやられているのだ。
本書の購入にanちゃんギフト券を利用したこと。
anちゃんのお勧め情報を検索手段としていること。
本ブログがgさんのサービスであること。
gさん検索を利用しない日はほとんどない。
yaさんオークションは利用していないが、yaさんメッセンジャーは自動起動である。などなど、上げるときりがない。

さて、ここらで"アル中ハイマーの独り言"を検索してみよう。
gさんの検索エンジンの最新技術はすごい!
"V-Planet - 武田久美子(たけだくみこ)"がトップ。なんじゃこりゃ!
しかもコメントの内容は、おいらのブログだ。好みまであててしまうとは、恐るべし検索エンジン!超最終兵器だ!ちなみに、この検索結果には大変満足している。

yaさんの検索エンジンだとone,twoフィニッシュだ。
"アル中ハイマー"で検索すると16番目かあ。
SEO対策無しなら、こんなもんだろう。
最近、yaさんの方が検索精度がええように思えるのはきっと気のせいだろう。
こんな記事を載せてるからノイズが乗るのも致し方ない。

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