2014-08-24

Surface Pro3 から見た Win8.1

Win8.1 は、全般的に大雑把な行動パターンには向いていそうである。視覚的にも分かりやく、そんなに悪くない。既に、Win7 でその傾向を示しているが、多くのユーザを囲い込もうとすれば、使い方は庶民化していくだろう。
実際、タッチパネル操作で違和感はない。指で操作するにはアイコンはそこそこ大きい方がいいし、マウス操作では余計なAeroスナップ機能もタッチパネルではちょっと便利。
なによりも、スタート画面のタイル構想は、単にアプリ起動の一覧だけではなく、最新情報の通知という大きな役割がある。天気予報やニュース、カレンダーやスケジュール、メールやSNSなど。ストアには、ろくなものが見当たらないが、可能性を感じさせてくれる。とりあえず欲しいのはバッテリー残量表示、そして、バックグランドでタスクを動かすことが多いので、CPUやメモリのモニタであろうか。タスクマネージャやリソースメータあたりのグラフから、スタート画面にピン留めできるのでもいい。さらに、せっかくのタイルに、JavaScript などのコードが埋めこめれば、本格的なポータル画面に位置づけることができるだろう。セキュリティポリシーに反するか?既に無法地帯か...
しかしながら、デスクトップ環境で、わざわざディスプレイまで手を伸ばそうとは思わない。ましてやマルチディスプレイ環境で。それに、マウスの方が細かい操作に向いている。ただ、ノート環境だからこそ、セカンダリディスプレイの活用幅が拡がるという見方もできそうだ。いずれにせよ、用途が多様化すれば、ユーザインターフェースも多様化しそうなもの。デスクトップPCの Win7 を Win8.1 にアップする気にはなれん...

世間全般の傾向として、大雑把な仕様になりつつあるようだ。Webサービスには、何年も放置された些細なバグが目立つ。使う分には、ほとんど支障にならないので、無視するようになっていく。情報が氾濫する社会では、つまらない事を気にしている余裕はない。鈍感になるということか。
Win8.1 にしても、余計なカスタマイズは歓迎されない。ユーザは本当に自由を獲得しているのだろうか?おまけに、デフォルト値や推奨、といったものが信用ならない。つい最近、自動アップデートを強く推奨しておきながら、おかげで起動しなくなった!と世間では騒いでいた。しかも対処法では、レジストリをいじれ!と堂々と宣言する。知識のある者はより快適に、知識のない者はより言いなりに... 機会均等という一見美しい理念も、能動的性格と受動的性格をはっきりと区別させ、格差を助長させるのかもしれん。そりゃ、毎日呑んだくれてりゃ、ついていけんよ!
通信業界も負けじと、課金方向に誘導しやがる。プライバシーポリシーでは、心地良いフレーズが踊る。
"we may share your personal information..."
だが、share を use と置き換えるとゾッとする。we ってのも怪しい。政府や企業、あるいはテロリストも含まれるってことだ。SNSを取り巻く世界には、個人情報の分析から利益を上げるビジネスモデルによって這い上がってきた企業が群がる。通信業者は、こんなことを平然と宣言する。
「当社は、利用目的の達成のために、利用者から個人情報をご提供いただくことがあります!」
人類の叡智を共有するとは、なんと美しい理念であろう。クラウド時代では、すべてを持たなくて済む、いや、持った気になれる。では、真の所有者は誰か?いまやビッグデータは、漏洩経路を辿ることすらできず、独り歩きを始めた。利便性が宗教化すると、いっそう自己責任が問われる。そもそも所有なんてものは、幻想なのかもしれん...

ところで、社会の多様化、生活様式の多様化が進む一方で、なぜこうもコモディティ化が促進されるのだろうか?単純に経済効果を狙っているだけか?少々使い方が合わなくても、人間は馴らされやすい動物ということか?最新製品を持っている、使っているというだけで、一つのステータスになっているのは確かだ。アリストテレスの生まれつき奴隷説も、あながち間違いとは言えまい。ちなみに、進化という言葉は迷信化しやすい... と誰が言ったかは知らん。

1. Microsoftアカウントとローカルアカウント
まず、アカウント空間が二つあることに戸惑う。OneNote などのアプリで「共有&同期」思想を活用するためには、Microsoftアカウントとローカルアカウントが関連付けられている必要がある。実際、関連付けることを推奨している。だが、余計なデータ転送をバックグランドでされたくない場合や、完全なローカル空間で仕事がしたい場合もある。そんな時は、ローカルアカウントで起動すればいい。おかげで、ストアアプリの利用やインストールなどをアカウント毎に制限できるわけだが、管理思想がどうも肌に合わない。
特に驚いたのは、購入して最初のセットアップ時にユーザ名やパスワードが聞かれるので、安易に答えると、意図しないフォルダ名がローカル空間に作成される。"c:\User\ユーザ名" てな具合に。姓と名が聞かれ、どちらの入力もサボれないようになっていて、名の方がフォルダ名になった。世間では、漢字名を指定して往生した人も少なくないようだ。
このフォルダ名を変更したければ、別のローカルアカウントを作成して、こちらにMicrosoftアカウントとの関連付けを移して、元のアカウントを削除すればいい。
しかし、だ。散々カスタマイズした挙句にこれをやれば、環境設定を最初からやり直し... 冗談じゃない!そこで、環境を保持したままフォルダ名を変更するには、実体名とレジストリにエントリされるポインタ値をいじればいい。当然ながら、この整合性が崩れると起動画面が崩れる。しかも、ポインタ値は、Microsoftアカウントとの関連付けにも使われる。
したがって、変更作業では、Administrator権限を持ったダミーのローカルアカウントを作成し、そこで作業しなければならない。そして、実体名(c:\Users\ユーザ名)と、以下のレジストリにエントリされるポインタ値を変更する。

"HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList\"
ここで該当するUIDの "ProfileImagePath" を変更。

その後、改めて元のユーザ名でログインし、Microsoftアカウントとの関連付けを戻せば修復できる。理屈では...
ただし、危険な作業であることは間違いないし、そのまま放置するのが最も賢明な選択かもしれない。実は一度しくじったが、Administrator権限を持つ別のアカウントがあれば、どうにでもなる。また、レジストリにゴミが溜まったり、アプリケーションによっては多少の不具合が出るかもしれない。ちなみに、おいらの場合、Windows Media Player の再生リスト群が二重になった。どちらが本物かはすぐに判別でき、偽物の方を削除すれば済む。要するに、パス変更でリンク関係が崩れることになるので、注意が必要!

2. セキュリティソフト... avast!2014 vs. Windows Defender
avast!を愛用してきたが、アクションセンターが Windows Defender との共存を嫌う。無理やり共存させる手もなくはないが、却ってスッキリしない。おまけに、アクションセンターが、起動が重い!バッテリー寿命が短くなる!などと騒ぎよる。ここは素直に Windows Defender にしてみるかぁ...

3. タッチキーボードとスクリーンキーボード
デフォルトのタッチキーボードで、イライラ!
記号キーを表示するために、[&123]ボタンで切り替えなければならないし、ファンクションキーも見当たらない。そこで、ハードウェア準拠のキーボードが選択できる。

[PC設定の変更] -> [PCとデバイス] -> [入力]で、"ハードウェアに準拠したレイアウトをタッチキーボードオプションとして追加する" スイッチをオン。

これで、タッチキーボードの右下で、物理キーボード風のマークが選択可能となる。
また、タッチキーボードとは別にスクリーンキーボードというのがある。これは使えそうだ。大きさと場所が自由に変えられるし、邪魔な時は透過表示ボタンがある。そして、スタート画面とデスクトップ画面の間で移動しても、キーボードは表示したまま。これはどうでもええか、いや余計か...

4. ついでに、大雑把な作りを感じたものをメモっておく
デスクトップ画面のアイコン間隔を微調整するには、レジストリをいじるしかなさそうだ。Win7 には[画面デザインの詳細設定]ってやつがあるが...

"HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\WindowMetrics"

試しに、アカウント画像を作成してみると、デフォルト状態に戻せない。なんじゃそりゃ!画像を消すには、これまたレジストリをいじるしかなさそうだ。作成という概念はあっても、削除という概念はないのか?

"HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\AccountPicture\Users\"
ここで該当する SID にアクセス許可を与えて、以下のキーを削除。
"Image200, Image240, Image40, Image448, Image96"

... 結局、レジストリをいじる羽目になるのなら、Windows のGUI思想は成功へ導いているのだろうか?金儲けで成功すれば、それは成功というわけか...

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