2014-08-17

開封の儀を執り行う... Surface Pro3

十年前のノートPCを、誤魔化し、誤魔化し... もう我慢できん。ついに衝動買いに走る。モノは「Core i5 + 128GB SSD + 4GB RAM」搭載モデル。思い切って Core i7 を選択する手もあるが、貧乏性には辛い。そして、これがチーム・モバイっちの面々...




タブレット型を選んだのは、メモ機能が欲しかったからである。特に睡眠中に考えつくことが多いので、枕元にメモ用紙を置いていないと落ち着かない。ただ真っ暗でないと眠れないので、メモをとる時は灯りをつけることになる。そこで、手書き入力のできる軽いマシンがあるとありがたい。実際、スリープしたままでもバッテリーの持ちがいいので、毎晩一緒にスリープよ。
ついでに街中の情報を感じながら歩いてみるが、ちとでかい!軽くなったとはいえ、喫茶店あたりで落ち着かないと開く気がしない。そして、スタバ戦略にしてやられる!

しかしながら、本当に必要なのはノートPCとしての装備だ。Surface には前々から目をつけていたが、いまいち気乗りしない。モバイル用途だけなら、こいつを選ぶ理由がないし、タブレット型とノート型の両方を持つのが現実的だと考えている。
こいつが仕事で使い物にならなければ大損だが、引退間際の酔っ払いだって、たまには冒険したい。I/F装備が貧弱な気もしなくはないが、他のスペックを眺める限り、ちっぽけなリスクだろう。実際、USBの電源供給はしょぼいが、SSDの起動が速いし、補って余るものがある。まだまだ手足には程遠いが、幸せに近づきつつある... ような気がする今日この頃であった...

開封して、いきなりタッチパネルで30分ぐらい悪戦苦闘!まず、ストア・アプリの終了の仕方が分からん。画面の左端でスワイプして起動アプリの一覧を表示させ、終了したいアプリをつかんで画面の下端までスライドし、しばらく待つと画面がくるりと回転して終了する。アプリ内では、上端でつかんで下端までスライドし、しばらく待つと画面がくるりと回転して終了する。おぉ~っ...!しかし、3回見たら飽きる。わざわざ回転させなくても、下端に放り投げれば終了できたりして...
さらに、右クリックで悩む。目的の場所で、押したまましばらく待って放すだけ。
どうも、しばらくってのが待ちきれん... 年寄りって言うな!

1. Type Cover(Pro3用) = USキーボード
ノートPCを購入する上で、いつも悩ましいのがキーボードの選択である。OSが多言語対応だというのに、日本で購入する場合、日本語キーボードしか選択肢を与えないというメーカは実に多い。日本マイクロソフトとて例外ではない。このグローバル時代に、外国人たちはどうしてるんだろう?
ちなみに、おいらは二十年来、英語配列キーボードしか使う気がしないネアンデルタール人だ。日本語の刻印が目障りな上に、変換ボタンに圧迫されてスペースキーが短い... ここまでは許せても、記号文字(Shift + !@#...)の配置が違うのはどうも。数式には欠かせない文字群、こいつらを探そうとするだけで思考の妨げになる。キー入力は脳と直結するだけに長く叩くほどストレスとなり、キーボードのデザインにこだわる技術屋は少なくない。そもそも日本語キーを直接叩く人が、知人には一人もいない。八十にもなろうかというお婆ちゃんですら、ローマ字入力をする。
... などと愚痴りながら、Type Cover は並行輸入版を別購入するものの、正規版より1万円ほど高いのはいかんともしがたい。
しかし、モノはそこそこいい!バックライト装備で真っ暗でも叩けるし、打鍵感も悪くない!Home/End/PgUp/PgDn や、チャームに直接アクセスできるキーも揃っている。
タッチパッドもなかなか!当初、なんて使えないパッドだと嘆いていたが、操作法を開拓していくうちに印象がまるで逆転。指感覚では分かりにくいが、手前端に左クリックボタンと右クリックボタンが隠れている。ドラッグ&ドロップは、一本指でタップし、二本目の指でタップしたまま動かす... と思っていたら、一本指でも、ダブルタップして押したまま動かせばいい。ドラッグ&ドロップが改善されるだけで、こうも様変わりするものであろうか。一度キーボードに手が固定されると、億劫な上に惚れっぽい酔っ払いはタッチパネルへ手がいかなくなる。
とりあえず、左サイドで威張っている CapsLock を抹殺して、Ctrl にマッピングしておくかぁ...

2. バッテリー
バッテリーの持ちは意外といい。SSD のメリットも大きそうだ。
まずは、Type Cover を接続し、バックライトを消した状態で、映画や音楽の再生、ファイル転送などでストレスをかけてみる。スリープだけオフにして、他の設定はデフォルトのまま。すると、5時間ほどで、"バッテリー残量がなくなっています(10%)" と大きく表示される。仕様には、ブラウジングで8時間程度となっているが、大袈裟でもなさそうだ。日帰り出張ぐらいなら電源を持ち歩かなくてもよさそう。充電は、起動したままでもそこそこ進み、フル充電に2時間ちょい...
さらに、CPUをガンガン動かす演算処理を残量30%あたりから試す。CPU使用率 70% - 80%、クロック 2.80GHz 近辺をうろちょろするような... さすがに熱を持つ。残量20%の時点で、10%の通知は30分後ぐらいかなぁ... と構えていると、10分ぐらいでいきなり残量ゼロの警告が出て、慌てて電源をつなぐ。バッテリー駆動で、ここまで酷使することはないだろうが、リチウムイオンの特性からして減りだすと速そうだ。いくらリチウムイオン式の二次電池が安定性が高いとはいえ、電解物質の特性からしてメモリ効果を完全にゼロにはできないだろう。使いきってフル充電... を繰り返す方が持ちはいいのだろうけど、シェーバーのような感覚にはなれそうにない。
ちなみに、スタート画面にバッテリー残量表示のアプリがあってもよさそうなものだが、今のところストアには見当たらない。わざわざチャームを出さなければならない上に、表示も貧弱!

3. ハイバネーション
さて、最も気になるのはハイバネーションだ。ハードウェアとOSの相性が現れやすい機能でもある。古くから電源系のトラブルの元という印象があるので、デスクトップ環境では叩き斬るわけだが、ノート環境ではそうもいかん。
電源ボタンには、スリープ、シャットダウン、再起動の三つがエントリされている。これに、休止状態ってのがあるはず。
powercfg -a で確認すると休止状態は利用可能になっているが、無理に表に出すこともあるまい。ただ、シャットダウンしても、Type Cover を叩くと起動することがある。最初は操作ミスだと思っていたが、やはり何度かある。デフォルトで「高速スタートアップ」が有効になっているが、こいつが臭い。でも、やめられん!スリープの方は、ある程度時間が経つと休止状態になるようで、こちらはありがたい。
ちなみに、システムを完全にシャットダウンやコールドリブートさせるためには、こうやればいいらしい。

  shutdown /s /t 0  # シャットダウン
  shutdown /r /t 0  # コールドリブート

尚、再起動はコールドリブートという噂を耳にしたが、ほんとかなぁ...
本当のシャットダウンではないとすれば、起動の速さをアピールするためのズルか?同期系アプリとの関連性はどうなっているのか?例えば、シャットダウンしたつもりで街を歩いていて、勝手にフリースポットに接続してファイル転送でもやられたらかなわん... まさか!共有やら、同期やら、便利なことは結構だが、裏で何をされるか油断も隙もあったもんじゃない!

4. WiFi機能を試す
無線アクセスポイントを外出先で5ヶ所ほど試したが、接続できない場所は今のところない。スターバックス(at_STARBUCKS_Wi2)もOK。実は、我が家のWiFiルータが一番苦労してたりして...
ちなみに、地元の魚町商店街(UomachiWLAN)は、田舎ながら頑張っている。番地ごとにアクセスポイントを設置して、通りをすべてカバーしようと。無防備だけど。たまーに「制限あり」と表示されて断絶することがあるが、再接続でOK。ただ、隣の通りに行った途端に電波は届かない。
ところで、「制限あり」という症状は、なかなか侮れないようだ。"Surface, Win8.1, 制限あり" で検索すると、対処法がわんさと出てくる。OSの再起動、ドライバのアップデートや再インストール、ルータとの相性など、あるいは諦めた!というものまで...
Surfaceの問題か?Win8.1の問題か?は知らんが、対処法が収束していないことは根本的な問題を抱えているかもしれない。802.11ac が、まだ安定していないというのもありそうか。とりあえず、11n でつながってくれれば文句はない。いずれにせよ、信頼できるアクセスポイントでないと、重要な作業をやる気はしない。重要ポイントで使い物にならなければ困る、さっそく夜の社交場への出張計画を立てるとしよう...

5. 手書きメモツール... OneNote2013 vs. Windows Journal
OneNote には、なんとなく期待していた。尚、標準装備される Office2013 をセットアップすると、OneNote2013 が使えるようになる。こちらの方が断然いい。
Surfaceペンの頭を、シャーペンのようにカチっと押すと、OneNote が起動する。
ペンからの起動を OneNote から OneNote2013 に切り替えるには...

[ファイル] -> [オプション] -> [詳細設定]で、"既定の OneNote アプリケーション" をチェック。

最初、この項目が表示されなかったが、Office2013 を更新すると表示される。
AdobeReader と連携して、pdfファイルが挿入できる。要するに印刷環境さえ整えていれば、ExcelでもWordでも印刷イメージでインポートできる。この機能は大きい。セミナーなどで資料を見ながら、手書きでメモが加えられる。
しかしながら、本当にメモ機能として有効なのは、ファイル保存という概念を取り去ったことだろう。シャットダウンしてもデータが残るので、純粋にメモに集中できる。
ただ、"OneNote のクリーンアップ作業中"というメッセージが出て、起動が異常に遅い場合がある。同期でもとっているのか?どうもクラウドってやつは油断ならん!
ちなみに、Note Anytime ってのもある。タッチキーボードと合わせてかなりのことができそうだが、そこまで機能はいらない。
前からあるツールだが、Windows Journal も悪くない。勝手に雲に上げられたくなければ、こちらの方がいいかもしれない。こいつも、「Journal ノート ライタ」ってやつを[ツール]からインストールしておけば、印刷可能な環境でファイルがインポートできる。しかし、普通のアプリ同様、ファイル保存をやらないとデータが残らない。
この差は意外と大きい。いかにコンピューティングがファイルってやつに付きまとわれてきたか、を考えさせられる。そして、改めてメモという行動パターンを見つめなおすことに... 結局、OneNote2013 に病みつき!

6. OneDrive と「共有&同期」宗教
OneDrive は標準でバインドされる。クラウド空間に15GB容量を無料に提供してくれるサービスのこと。おかげで、OneNote などのアプリで「共有&同期」の概念が前提できるわけだが、有難迷惑なところが多分にある。
ただし、デフォルトの保存先をローカルに変更することも可能。

[PC設定の変更] -> [OneDrive] -> [ファイルの保存」で、"ドキュメントを既定でOneDriveに保存" スイッチをオフ。

これで本当に安心できるのかは知らんが、とりあえず信じてみよう。
さらに、[同期の設定] にわんさと項目が出現するのに仰天!こいつは、環境設定で最初にやるべきではないか。ネットワークに参加している他の Win8.1 マシン上で、Microsoftアカウントにログインしようものなら、環境ごと同期を始めそうな項目が並んでいる。スタート画面のレイアウト、ウィンドウのデザイン、個人設定のテーマ、ブラウザ環境、言語設定...
バックアップ設定では、OneDrive と同期させておくと、PCの復元もできる。確かに便利なものもあるが、デフォルトですべてオンになっているのは強烈!
ちなみに、起動時のログインに、Microsoftアカウントとローカルアカウントが選択できるが、これも悩ましい。例えば、全アプリ一覧画面の構成が気に入らないから、以下のディレクトリでショートカット群の階層を整理すると、再起動だけでは不十分で、同期がとれるまで反映されないようだ。

"c:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs"

全般的に余計なカスタマイズは歓迎されない。ユーザは本当に自由を獲得しているのだろうか?
ところで、持たない時代とは、持たれる時代ということか。じゃ、誰に?そんなこと知ったこっちゃない。ますます鈍感力が問われる時代ということか。生物は危険性を認知できるからこそ進化してきたはずだが...

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