2020-11-01

初体験!国勢調査員... デジタル後進国のお祭りか!

なんであれ、初体験ってやつはワクワクさせるものがある。が、こいつは例外中のド例外!不合理、非効率、理不尽、ピント外れ... このバカバカしさは、まったく形容しきれない。
そして先週、ようやく集計作業が片付き、今、前高市総務大臣の任命辞令書を燃やしたところ...

春の終わり頃、やる人がいないから、どうしてもやってくれ!と頼まれた。おいらは個人事業主で職場も自宅ということもあり、あのおじさんはいつも家にいるから暇!と思われているようだ。町内会の役員もやらされているし。巷には、仕事といえば通勤するものだと杓子定規でしか考えられない連中が、あまりに多い。
最初の説明会では、 質疑応答の段になると苦情や経験談で荒れ狂う。なんだ!この殺気立った会合は?お国の権威主義で地方に揉め事をつくるのは、ご勘弁願いたい!
とにかく、国際調査員ってやつは、仕事を持っている人にはできない。おかげで、一ヶ月間、仕事を中断する羽目に。まったく、コロナ禍ならぬ、国勢調査禍よ!

1. 縦割り行政の産物か...
国税庁が、還付申請では面倒くささを強要しながら漏れなく徴収とくれば、地方自治体も負けじと住民税を漏れなく徴収ときた。彼らは、所得や資産の個人情報、住民票などでしっかりとしたデータベースをお持ちのようだ。なのに、総務省ときたら...
「個人情報は保護されます!」って何を根拠に?調査員が全国で 60 万人もいれば、中には... 実際、国勢調査バッグがネットオークションに出品され、高値がついた。何に使うかは知らんが...
少子化問題などの政策決定に使う情報と銘打つなら、他の省庁や地方自治体から、世帯構成などの数字を拾うだけで済むはず。なにゆえ個人名まで知りたがるのか?仕事状況なら、所属する企業や勤務先から拾い上げればいいし、アパートなら、どんな人が住んでいるか大家さんが知っている。大家さんも知らないような状況なら、一般人が訪問したぐらいで実態が分かるはずもない。
封筒の表紙には、「国勢調査には回答の義務があります!」とある。義務ってなんだ?統計法を盾にした強迫観念か?見事な国家への不信感を増殖させるイベント!おまけに、こんなものを野放しにする大手メディアの大本営ぶり...
行政改革で何をやるかより、やめるべきことをきちんとやめるだけでも、かなりの改革ができるであろうに。調査員たちは口を揃えて言う。税金の無駄遣い!と...
そういえば、つい最近、NHK の受信料制度で総務省の有識者会議が、「テレビ設置の届け出を義務化する」やら、「未契約者の居住情報の照会を可能にする」やらと提言したことが報じられた。個人情報に対する意識は、かなりズレてそう...

2. この国にデータベース化という戦略はないのか...
まず、データ収集のやり方からして問題!
インターネット回答がオススメ!って大々的に宣伝しているが、調査員は、コンピュータが振った地域番号と世帯番号を各世帯毎に手作業で割り振っている。グルグルマップ風の担当区地図に世帯番号を書き込み、その番号を世帯一覧表に書き写し、世帯代表者と男女構成を聞き取って書き加え、回答結果と擦り合わせて修正する。なんだこの手間は?こういう作業こそ、電子化するべきでは...
そして、本部から回答状況が報告され、未回答世帯の催促に奔走する。
総務省には、根本的なデータベース化という戦略がないのか。住基ネットはすでに形骸化し、マイナンバーカードも同じ道を辿るのかは知らんが、脱ハンコ!などと言っている場合か。上っ面のデジタル化で「やってます感」を演出するのは、いい加減にしてもらいたい。
我が国は、モノ作りに対する姿勢では、繊細なこだわりや美学を見せるのに、情報に対する体質となると、太平洋戦争時代からあまり変わっていないと見える。
情報活用の仕方を知らない連中が、無闇に情報を集めることほど滑稽で危険なことはない。スパイ天国と揶揄されても仕方あるまい...

3. 調査員が怒られ役なのは仕方がないにしても...
みなさんボランティア精神でやっているのに、この仕打ちはなんだ!
少しばかり手当が出るとはいえ、逆に、お金を払ってでも代わってもらいたい。一般人に「国家公務員として自覚して行動して下さい!」などと臨時で身分を与えて責任を押し付ける。国家公務員の身分証を見せるのは、むしろ逆効果。つまり、国が信用されていないってことだ。
防犯グッズまでも支給される。痴漢防止用の爆音ブザーがなるヤツ。こんなものが必要な作業なのか?
市営住宅などを担当している方とも親しく情報交換させてもらっているが、こちらからは声もかけられない状況。オートロックのマンションも対応が大変そう。管理会社に相談しても、所詮、所有者の雇われ人。勝手に入れないから、一軒一軒チャイムを鳴らして手渡している。
おいらの担当区でも、十回ぐらい訪問してやっと会えた人が何人かいる。結構、いい人だったりするのだけど...
夕方に訪問しても留守だから夜に訪問すると、「こんな遅い時間に来やがって!」と怒鳴られる程度のことは当たり前。
特に、女性調査員はなめられるようだ。夜な夜な涙を浮かべて国勢調査バッグをもって歩いているおばさんに声をかけると、こちらは頷くだけで何も言えなかった。お互いに愚痴を言い合うだけでも救われるのだけど。仮に、ガッチリした体格で、ヤクザ風の国勢調査員が訪問したら、同じ態度でいられるのか?防犯グッズには、そうした用心棒グッズを配布した方がよかろう...
世間体では良い人でも、誰も見ていなければ豹変する人は少なくない。日本社会は、まったく村社会だということを改めて認識させられた。知ってたけど。いや、村八分社会か。知ってたけど...
配布も大変だが、回収はもっと、ずっと、はるかに大変!
あからさまに居留守を使っている人も珍しくない。高年の調査員ともなると、インターネット回答の仕組みなんて分かるわけがないと思われ、却っていい口実にされる。実は、インターネットで回答すれば、リアルタイムで丸見えなんだけど...
おいらの担当地区は一戸建てが多く、行儀のいい人ばかりで、比較的苦労は少なかったが、それでも回答意志のまったくない人は、どの地区にもいる。調査項目には、「回答意志の有無」というのも加えてもらいたい。意志のない人を動かそうとは思わないし、堂々と意志がないことを表明させればいい。そういう人ほど、回答意思はあるようなことを匂わせて言い訳めいたことを言うのだろうけど...
何回訪問してダメなら通知のビラを配り、さらに、至急通知と調査票の再配布などと、手順作りをやってる場合ではない。ボランティアだって、そんなことに付き合っている暇はない!中には、やったことにしている調査員もいるのでは?実際、そんな誘惑にも駆られる。真面目にやる人ほど馬鹿を見るのが人間社会というものか。知ってたけど...

4. インターネット回答でもトラブルあり...
インターネットで回答したという方でも結果に反映されていないケースがあった。最後の送信まで到達していなくても、完了したと思っているかもしれない。実際、送信ボタンで画面が固まったというユーザ報告もある。
せめて、ログインした時間ぐらいの履歴情報は欲しい。でないと、説得できない。いい人だったので再ログインをお願いし、それで完了してくれた。
そもそも、行政機関のサイトを信用していない人が多い現状がある。どんなに使いやすくても完璧なシステムなんてありえないし、回答完結の情報だけではあまりにショボい。せっかくの電子化、システムに有用な履歴情報を組み込むことぐらいは、そう難しくはあるまい...

5. 回答期限延長で、さらに荒れ狂う...
当初、回答期限は 10/7 であったが、回答率が低いということで、10/20 まで延長された。それで、期限延長の知らせが調査員にまったくないとは、どういうわけか?テレビや新聞で宣伝されているとはいえ。おいらはネットで知ったが、他の調査員に教えてもオオカミ少年扱い。いくらなんでも本部から連絡があるだろう、って。そりゃそうだろう。おいらも、総務省のサイトを疑ったぐらいだ。回答期限も正確に知らないのは、国勢調査員を名乗る詐欺か!と罵倒もされる。前から鉄砲で撃たれ、後ろからも撃たれている気分。回答意志のある人は、たいてい期限を守るか、少し遅れるぐらいなもの。むしろ、回答意志のない人に口実を与えている。
さらに、10/7 時点の回答状況確認表が 10/9 の金曜日に郵送されてきたが、郵送回答があまりに少ない。しかも、まさか!この人が回答してない?という名が、ずらりと挙がってきていない。インターネット回答は即反映されていて、ほとんどの人がインターネットで回答したことになっている。
回答率の最初の速報が、50%台。8日の時点で約 68%。よそは大変だなぁ... と眺めていたが、他人事ではなかった。
調査員は土日が勝負!
さっそく翌日から訪問して当たりをつけてみたところ、感触ではポスト投函から 5日ぐらいのディレイがありそうだった。最初の締切 10/7 から 5日ほど遡ると、10/2 になるが、それが本当だとすれば、まったく使い物にならないレベル。いや、むしろ混乱させる情報だ。おかげで、調査員たちは怒られまくり。
さっそく月曜日に本部へ赴き最新情報を要求したら、各担当区の指導員がネットからアクセスできる QR コードを持っていることを知り、これに救われた。本部の方々は地方公務員で、総務省からの命令でやっているだけであろうから、文句を言うのも気の毒。せめて現場の状況報告を上げるよう文書でお願いして、おしまい...

6. そして、帰結...
人生は短い!興味のないことに付き合っている暇はない。
そもそも、おいらは人間嫌い!調査資料の整理も終わったことだし、人間関係の整理でもやるかぁ...

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