2021-09-12

自動車ナンバーは安全素数... 人生ロードは割り切れない!

希望ナンバー制度を利用して、名前の語呂合わせで番号を選んできた。それは、テトラクテュスにあやかった数で縁起がええ。
しかし、ちと目立つ。おいらは、人見知りの激しい恥ずかしがり屋なのだ。周りは信じてくれないけど。車の買い替えにあたり、ナンバーを変えることに...


では、どんな数にするか。ちょいと控え目でエレガントな数といえば、素数あたりはどうか。素数とは、自分自身以外の数では割れない数を言う。人生という長い道のりでは、割り切れない事ばかり。
そこで、暗号理論に「安全素数」という概念がある。安全運転に掛けて... ダジャレ癖は、もはや老害よ!


暗号アルゴリズムの基本的な考え方は、データを素数の積で表記して符号化する。それは、因数分解に用いる素数を見つけることが困難であることを利用している。素数が暗号キーになるという寸法よ。
例えば、インターネットで普及した RSA 暗号は、桁数の大きい合成数の素因数分解が困難であることを拠り所にしている。困難といっても、不可能ではない。桁数が大きいほど困難になるわけだが、RSA 暗号は時代とともに桁数を増やし、いまや 300 桁を超え、スーパーコンピュータでも解読に一億年かかるとも言われている。この安全神話も、量子コンピュータの登場で崩壊しつつあるけど...


素数が無限に存在することは、「ユークリッド原論」にエレガントな証明が記される。中でも、とびっきり解読が難しいとされるのが、「安全素数」ってヤツだ。それは、ある数 p と 2p + 1 が共に素数の時、2p + 1 を言う。ちなみに、p の方はソフィー・ジェルマン素数と呼ばれ、ガウスが数学の才に惚れ込んだとされる女性の名を掲げている。実際のところ何に惚れ込んだかは知らんが...
それはともかく、自動車ナンバーに登録できる数は、たかだか 4 桁。これを安全と呼ぶにはおこがましいけど...


さて、どの安全素数にするか。登録可能な選択肢は、115個もある。とびっきりのとびっきり、スーパー素数か。偉大な数学者にあやかってオイラー素数か。ガウスが惚れ込んだソフィーか。ハッピー数ってのもある。
いや、ここは人類の最も偉大な感性に委ねるとしよう。そう、気まぐれってやつに。安全素数に気まぐれを掛ければ、永遠に解読不可能となろう...

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