2006-11-09

"臆病者のための株入門" 橘玲 著

経済や金融の勉強をしているうちに、つい株式投資に手を出して2年になる。ちなみに、おいらは2005年後半から急騰した時期には怖くていまいち儲けられなかった小心ものである。それ以前のもみ合い相場の方が儲かってたりする。
今のところ大幅な下降トレンドになっていないことが幸運なのだろう。
おいらは、銀行が支払わない利息分を稼いでいるのである。

今日、投資効率を上げるために書籍をあさっている。
今のところ、ファンダメンタルズでアプローチする考え方が比較的納得しやすいと思っている。実はバフェットなどの本を読むのが好きなのだ。しかし、株価が本当に財務諸表で決まるなら、決算報告の度に変動するはずである。実際は将来成長で決まるので、予測も人それぞれ違うだろうし、プレス発表などの材料でも変動するだろうが、それにしても全銘柄が毎日変動するのは妙な話である。だからと言ってテクニカル分析でアプローチしてもいまいちしっくりいかない。
よくもまあ!毎日、アナリストやエコノミストは理論付けできるものだ。

本書のおもしろいところは、ファンダメンタルズ派とテクニカル派の対比や依存関係とそこから生じる歪について語っているところだろう。
まあ、おもしろいと思ったのは、ここだけなのだが。。。
実存論と唯名論の対立。プラトンのイデア論まで登場するとは。。。
どんな派閥を信じるにせよ原理主義者ってのは、どこにでもいるらしい。
おいらは、感化されやすいので哲学的な表現を用いられると、つい読んでしまうのだ。
おいらは、ファンダメンタルズ原理主義者かもしれない。

「資本主義は自己増殖のシステムなので長期的には市場は拡大する」
んー。確かに人口が増え続けるからには市場は拡大しつづけないといけないだろう。だからと言って、"世界市場平均"なんて銘柄があって、永遠に持ちつづけることができるなら苦労はないのだが。。。

著者自身は、本書で書かれた投資方法を実践していないらしい。
まあ、「実践して儲けました。」なんて本を読んでもマネしようとは思わないのでどうでも良いのである。
この本は、おいらのような初心者にはちょうど良い。
実は末巻の参考文献の方が興味があったりする。

おいらは、書籍から具体的な実践方法を知りたいとは思っていない。
資本主義とはなんぞや?市場原理とはなんぞや?が知りたいだけなのだ。
しかし、おいらの頭では資本主義など永遠にわからないテーマであろう。
実は資本主義自体が間違っているのではないか?と思う今日この頃である。

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