2007-01-12

"はじめて読むドラッカー: 自己実現編" Peter F. Drucker 著

1冊目: 自己実現編 - プロフェショナルの条件
本書の要点は、こういったところだろう。
知識社会における自己の目的は成果を上げることである。いかに成果を上げ、いかに成長するかは、自身のマネジメントにかかっている。知識労働者は、全てエクゼクティブ(決定、判断、責任)である。

成果を上げる人の特徴を以下のようにまとめている。
・ビジョンを持つ。努力を続けることこそ老いることなく成熟する。
・仕事に真摯を重視する。誇りを持ち完全を求める。
・日常生活に継続学習を組み込む。
・自らの強みを知っている。
・新しい仕事が要求することを徹底的に考える。
「成長と自己変革を続け、自己啓発と配属に自ら責任を持つ。これは日本においては難しい。組織が責任を持つというのが前提で運営されているからである。」
日本の分析も鋭いものを感じる。日本人には説教に聞こえるであろう。
自分の強みを知るというのもなかなか難しい。大抵は弱みぐらいしかわからないものである。価値観に答えを見出すぐらいしかないだろう。

時間のマネジメントは最も重要であると語っている。
「成果を上げる人は時間が制約要因であることを知っている。時間の収支は常に赤字である。時間を無駄にしている人ほど一生懸命働いているように見える。」
なかなか鋭い指摘である。そもそも無駄な会議が多いのである。会議と言いながら資料にろくに目を通さないから、お偉方の勉強会になることはよくある。

ベンチャー企業の姿勢についても少々触れている。
「新しいもののために新しく人を雇うのは危険である。新しいものというのは全て賭けであり、門外漢では更に賭けを倍にする。」
まさしく、頭数しか考えないマネージャが仕掛ける手法である。
自らが成長していると実感できないと人材が逃げていく。おいらはエンジニアの業界に属しているが、目的への達成感を重要視し、待遇をそれほど気にしない人も少なくない。しかし、組織に嫌気がさした場合は、どうでも良いことで不平をもらすようになる。給料が少ないだとか、残業が多いだとか、それはそれで重要であるが、本質的なところから離れたところで愚痴を言いたくなるのである。そもそも嫌気がさした組織に対して本音で問題点を指摘するなどありえないのである。しかし、経営者は表面の言葉しか聞かないので気づかないのである。更に悪いことに、同じことを繰り返し人材が減っていく。
という話を友達の友達から聞かされるのである。

カリスマ性はリーダを破滅させると語っている。
「カリスマ性は柔軟性を奪い、不滅性を盲信させ変化不能とする。リーダシップとは仕事であり、組織の使命を考え、それを形で明確にし確立することである。カリスマなどの幻想に取りつかれてはならない。リーダの公言は信念とその行動が一致してなければならない。リーダシップは賢さに支えられるものではない。一貫性に支えられるものである。」
これは痛い事を言われるのである。アル中ハイマーの言う事には全く一貫性がない。そもそも言ったことが覚えられない。リーダシップなど微塵のかけらもないのである。

「"何によって憶えられたいか"これは自らの成長を促す問いである。50歳になっても答えられなければ人生を無駄にしている。これを自問し続けることである。」
と、本書を締めくくっている。
アル中ハイマーは、手のつけられない酔っ払いとして、周りに憶えられている。これぞ人生を無駄にしている典型的な姿なのである。
しかし、そう悲観することもないのである。まだまだ若いのである。16進数で20代なのである。尚、年齢表記にはアルファベットを要する。

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