2018-07-08

鞄作りの心(HERZ)に魅せられて...

HERZ はドイツ語でハート(心)...
クビをなが~くして待っていた HERZ の鞄が届いた。ここに辿り着くのに半年もかかってしまう。何を買うにせよ慎重すぎるほどに考え込むのは、酔いどれ天の邪鬼の悪い癖だ。いや、考えている時間がたまらない。東京本店と博多店の工房を見学させてもらい、同じ技術屋として職人魂を共感せずにはいられない。恋は成就した瞬間に冷めるというが、こいつはそうはならないだろう...
ところで、心といえば、行付けの寿司屋の大将が意味ありげな笑みを浮かべて、心をにぎります... なんて気色の悪いことを言うもんだから、そのイメージがどうにも頭にこびりついて離れない。ここではドスの利いた声で、心をえぐります... とでも言っておこうか...




ENJOY THE AGING...
店内に年季の入った鞄が展示され、その重厚感がなかなか。新品と並べて、三年後にはこうなりますよ!ってな具合に。そして、古びた方が欲しいと思ってしまう始末。長く使えば愛着もわき、共に過ごしてきた時が刻まれる。経年変化を楽しむのも、コンセプトの一つというわけである。自然な仕上がりで、自然な変色感を味わう趣向(酒肴)。
ただ、余計な施しをしていない分、アフターケアがちと気になる。当初、革が固い感じがしたが、一週間もすれば馴染んでくる。箱から取り出す時に少し爪でひっかいてしまい、いきなりブルーになったが、その傷もオイルで馴染ませていくうちに、違和感がなくなっている。雨に濡れるとシミになりそうで慌てて拭いたりもしたが、そこまで神経質になる必要はなさそうか。傷やシミをあえて隠さず、模様のように自然に同化させていく感じであろうか。メンテナンスの頻度は、二ヶ月に一度くらいでいいとのことだが、手に入れてまだ一ヶ月だというのに毎週磨いている有り様。二、三度オイルを塗ると微妙に変化しはじめ、ええ感じ...
革の色は、キャメル、チョコ、ブラック、グリーン、レッドがラインナップ。変色具合は色によっても差がでるが、キャメルが一番変化に富んでいそうである。レッドは、ちと派手かなぁ... と思っていたが、実物の変色具合はなかなか。ブラックは、あまり変化が目立たないが、それでもいい味がでている。
尚、ロゴ入りのコップ置きをおまけしてもらった(写真中央下)。黒革の変色具合いをお確かめてください... と。

そして、ビジネスに新たな相棒が二つ加わった...
一つは、ダレスタイプのセカンドバック(写真右: キャメル)。
コンパクトで取っ手のついたものは、ありそうでなかなか見つからない。夜の社交場で絶対に欠かせない相棒だ。
二つは、グラッドストン風ボストンバッグ(写真左: チョコ)。
レトロなトランクケースが欲しかったのだが、こちらの方がイメージに合う。使い勝手は少々犠牲にしてもよかったのだが、そんなに悪くない。二本のベルトが面倒臭そうに見えたが、実は差し込み式金具になっていて簡単に外せる。あとは、タブレット端末用にインナーバッグも欲しい(レッド or グリーンで検討中)... といったところであろうか。実は、着物で出かけることが多いので、和服に合う出張用の鞄が欲しかったのである。大割鞄のパンタフレームが、まだファスナーのない19世紀の旅を思わせる。さっそくノスタルジックな出張計画を練るとしよう。いざ温泉へ!

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